2023.02.13
小野 鎭
一期一会 地球旅 248 英国の伝統・文化と田園を巡る旅⑳
一期一会・地球旅 248
英国の伝統・文化と田園を巡る旅 ⑳
ロンドン その5 市内観光(3)
パリでも同様に1900年の万博に合わせて建設されたオルセー鉄道駅は短命に終わったらしいが巨大な駅舎の建物が1986年に美術館として生まれ変わっている。ルーブル美術館とセーヌ川を挟んで対岸にあるこのオルセー美術館には印象派の絵画などが展示されており、年中賑わっている。美術館として改造される前、駅舎の中にあったホテルには自分も泊ったことがあり、オルセー美術館を訪れる度にホテル時代に宿泊したことも思い出す。しっかり作られた大型の建物はそれ自体ほかにも利用価値があるだろうし、多分、建築学的にも価値があり、何代にもわたって用途を変えて使われているという例としても興味深い。日本では、大型のビルであっても耐震基準の変更や設備そのものが古くなって使えなくなることもあるのだろうか、数十年で壊されて新たな都市計画と共に新しいビルが建設されることも多い。壊して作り直すこと=Scrap and buildが得意であり、そのことが日本の一つの特徴であり、それ自体も経済発展につながっているのではないだろうか。もっとも、ロンドンのGLCが市庁舎としての役割を終えたのは、ロンドンの行政組織が改革された結果にもよるものであるだろうから、やはり、Scrap and buildの一例かもしれない。
(写真と資料、上から順に)
ロンドン・アイ前での我がグループ : 2013年10月10日 筆者撮影
ウェストミンスター橋の上で列をつくる人、後方にロンドン・アイとGLC(旧ロンドン市庁舎)、高層ビルはシェル石油本社 : 2013年10月12日 筆者撮影
パリ・オルセー美術館内部 : Time out Paris資料より
Shell Centre : 2013年10月10日 筆者撮影
建設中のThe Shade London (高さ310m、87階建て) :同上