2022.04.11
小野 鎭
一期一会 地球旅 216 パールロードから南イタリアを巡る旅(2)
一期一会 地球旅 【216】 パールロードから南イタリアを巡る旅(2)
1990年代初頭に、それまでの米ソ冷戦体制が終結し、民族紛争が噴出した時代であり、その代表的な例がユーゴスラビア紛争であったといわれている。ユーゴスラビア連邦が解体されていく過程で起きた各地の紛争の様子は日本ではバブル経済が崩壊していたころでありよく報道されていた話題であった。旅行業に身を置きながら視察や研修団であっても、自分が案内していくヨーロッパではこれらの国が含まれることはほとんどなかった。当時は、外務省の海外安全情報でこれらの地域への渡航は要注意であったし、主催団体もよほどの理由が無ければ、それは難しい話であった。ユーゴ連邦は、しかしながら、決して小国ではなく、イタリアに近い面積(六分の五くらい)があり、位置的には、アドリア海を隔てて西側がイタリア、東側がユーゴ連邦であった。頭の中にその位置は描けても、知名度ということから言えば、イタリアとは雲泥の差があったかもしれない。そんなことを思いつつ、バスは丘陵地を走り、この日の目的地プリトビ―ツェ国立公園に向かって行った。 (以下、次号)
写真&資料 (上から順に、ことわりのないものは筆者撮影) 旅の始めの夕食会(リュブリャーナ Na Graduにて 2012年9月10日) カルロヴァーツLovacki Rog Restaurant 同レストラン資料より) カルロヴァーツ野外博物館に展示されている戦闘機(Minubeより借用) 旧ユーゴスラビア社会主義共和国連邦の図 (国連資料より)