2015.06.09
小野 鎭
小野先生の一期一会地球旅59「嬉しいハプニング2」
一期一会 地球旅 59
嬉しいハプニング (2) ホテル・アイガーでの思い出
窮余の一策から宿泊することになったベルナーオーバーラントのミューレンには夕方到着、一泊して翌朝はあわただしく出発した。落ち着いて、この集落を散策するとか、雄大なユングフラウ山塊の眺めを心行くまで堪能するというほど余裕のある滞在ではなかった。 しかしながら、美しい風景とホテル・アイガーのもてなしに十分満足した、というのが率直な感想であった。そして、ご案内したお客様は勿論、自分自身でも予想以上のラッキーな経験であり、次は最初からこの村に、できれば連泊してみたい、そんな印象が強かった。 翌年、6月上旬であったが今度は、最初からミューレンに2泊し、ユングフラウ周遊を楽しんでいただくプランを準備した。正直なところ、ラウターブルンネンからの往復が伴うので、時間的にも経費的にもあまり勧められるプランではなかったが、アルプスを二度楽しんでいただける!そんな思いも大きかったし、何よりもそこでの滞在が楽しく、素晴らしいものになるに違いないと確信していたからであった。ところが、今回は予定した時期にホテル・アイガーは、シーズン前でまだ閉館していて改装中であり、その翌週からオープンするということであった。止む無く、別のホテルを確保せざるを得なかった。後で知ったことであるが、山岳リゾートなどにある家族経営のホテルやレストランは、シーズンが終わると閉館して彼ら自身が休暇をとるとか、その間に改築を行って次の季節に備える、などのやり方が一般的であった。かたちは違うが、上高地などは春の連休直前からシーズンが始まり、紅葉の季節が終わるとほとんどの宿泊施設は閉館してしまい、わずかな施設などが部分的に冬の間も一定期間のみ営業している、と聞いている。(2015/06/08)
小 野 鎭