2015.08.05
小野 鎭
小野先生の一期一会地球旅67「ゆきわりそうの旅 響け、歓喜の歌(2)」
一期一会 地球旅 67
ゆきわりそうの旅 響け歓喜の歌(その2)
1990年4月29日 「響け 歓喜の歌」のコンサートが開かれた。 7か月間練習してきた「私たちは心で歌う目で歌う合唱団」は、ベートーヴェンと第九について学んできたこと、歓喜の歌に寄せる想いを身体中から溢れてくるエネルギーに乗せて力いっぱい歌った。応援していただいた声楽家やヴォイス・トレーナー、そして声の応援団として参加された他の合唱団のメンバーよりは何倍も大きな感動を覚えたと思う。 演奏が終わると舞台のあちこちでメンバーは抱き合ったり、握手したりしてこみ上げてくる喜びと達成感に浸り、感涙でくしゃくしゃにした顔があった。全体では1時間20分近い大曲であるが、第4楽章の合唱部分は17~18分ほど、幸い歌詞は覚えていたが、ときどき声が上ずったり、心配していた高音部分ではやはりうまく発声できず口パク状態であった。それでも合唱が終わり、オーケストラのフィナーレが終わると会場では立ち上がって嵐のような拍手とどよめくような歓声が上がった。後で、スタンディング・オベイション(Standing Ovation)という言い方を知った。思わず湧きあがってくるよろこびと感激で胸が熱くなったことを思い出す。(2015/08/2)
小 野 鎭