オークランドは、北島北部に位置するニュージーランド最大の都市、オセアニア有数の世界都市であり、ポリネシア地域最大の都市でもある。大都会でありながら、周辺地域には変化に富む自然環境が拡がっている。海に面した地形から海上交通が栄え、「City of Sails」(シティ・オヴ・セイルズ=帆の街)という愛称で呼ばれている。ヨットやボートなど小型船舶の登録数は人口比では世界最大。地域に居住する人口の3軒に1軒の割合で小型船舶を保有しているとのこと。オークランドは、英語表記では、Aucklandであり、アメリカ・カリフォルニア州のOaklandと綴りが違うのでわかりやすいが、日本語表記では、混乱しやすいので、NZオークランド、USオークランドと表示されることもある。
ここまで見てきて、いくつか感じることがある。もちろん、私自身も皆様を引率しているとは言いながら正直なところ、この時の記憶は断片的でしかなく、むしろ、ほとんど忘却の彼方と言ったところである。その中でいくつか思い出すことがある。この時、宿泊したオークランド・トラベロッジは今もTravelodge Hotel Aucklandとして現存しており、その名前もほぼそのままであることが分かった。 当然、内部は 改装され、建物そのものも改築されているが、その位置(所在地)は今も変わらず。もう一つ、ビクトリア様式の瀟洒なフェリー・ターミナルビルは、現在は、ニュージーランド歴史遺産トラストとして保存され、内部は修復されてショップやカフェがあり、フェリー業務は隣接する新しい建物に移されているという。英国人が古い建物などを愛する気風というのがここでも発揮されているように思える。日本製品がここでもあふれていたことはメンバーが日誌にお書きになっている通りである。半世紀前、日本は高度成長経済の真っただ中にあり、世界中に日本製品が輸出されていた。観光地では、絵葉書売りや土産物店でSEIKOであるとか、Canonなどを持っていることが羨ましがられたものである。日本の電化製品などを宣伝するネオンサインや看板が大通りや中心街できらめいていた。今は、たとえ日本企業のものであっても、世界の工場として中国で製造されているものが世界中にあふれているのと同様であったかもしれない。